わたし・久保田雅人(くぼた・まさと)のまわりで起きた「あんなことこんなこと」・・・。
全国でのイベント裏話や名物・名産、身の回りでのささやかな「出来事」をお話していくつもりです。
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2017_02_01


 2月といえば節分ですね。子供の頃、新宿区に住んでいたんですけど学校のそばの八幡様の豆まきが楽しみだった。撒かれる豆や餅やお菓子を大人に交じって拾うのが結構楽しかったなあ。家でも親父を中心にして豆まきをやったし、近所からも同じ時間帯に豆まきをする声が聞こえてた。豆まきをした後、歳の数だけ豆を食べるのは今でもやっているのかな。しかしだ!その頃は、『恵方巻き』は食べなかった。というより、その存在すら知らなかった。『恵方巻き』は関西のものだったから東京ではやらなかったのだ。大阪出身のうちのかみさんは知っていたし、子供の頃からやっていたそうだ。でもね、テレビの中で大口開けて食べてる姿を見るとなんだかみっともない気がする。『恵方巻き』そのものを嫌っているんじゃなくて、人前で大口開けてものを食べるのを見せものにするのが気に入らないだけなんだけどね。『恵方巻き』はコンビニ業界が日本中に広めたようなもんだけど、何でも流行りものにすぐに乗っちゃう日本人の悪い部分が丸見えだね。

 今ならだれでもやってる『バレンタイン』も私が子供の頃は無かった。やっていた人もいるだろうけど、少なくとも今のようなバカ騒ぎはしなかった。あれって、最初は「バレンタインにチョコレートをプレゼントしよう」というだけのキャッチフレーズで始めたんだけどさっぱり人気が無かった。そこで、「チョコレートを渡して愛の告白をしよう」というものに変えた途端に日本中でやるようになったそうな。それが今じゃあ日本の年中行事になった。しかも、「義理チョコ」などいろいろとパターンを変えて、ある意味進化をして定着してしまった。挙句の果てにお返しをする『ホワイトデー』まで始める始末だ。この『バレンタイン』の「愛の告白」というキャッチフレーズを最初に始めたのは新宿のデパートだった聞いたことがある。

 年中行事ではないが、子供の頃は『振替休日』も無かった。今や死語となった『飛び石連休』ってわかりますか?ゴールデンウィークというのはあったけど、5月4日は休日じゃなかったし、4月29日や5月3日や5日が日曜日と重なったらそのままだった。「祝日が日曜日と重なっても翌日の月曜日が休み」にならなかったんですね。つまり、休日を1日分損するということなのだ。だから、今のような連休にはなりづらくて、「1日置きに学校に行くゴールデンウィーク」というものが存在したんですよ。

 もっと言ってしまえば、『週休二日』が無かった。土曜日も午前中だけとはいえ毎週きっちり学校に行ってたもんね。この『週休二日』が広まったのは銀行が土曜日を休みにしたからじゃないかな。土曜日の窓口業務が無くなったんで他の一般の会社も仕事にならないんで休みようになったんだ。そして、しばらくしてから「ゆとり教育」とやらで学校にも『週休二日』が普及した。今じゃあだいぶ見直しが進んでるけど。私の子供の頃は午前中だけとはいえ学校に行ってたから土曜日の午後から日曜日の休みというものは今よりグッと重たく貴重なものだった。土曜日の夜は「8時だよ!全員集合」を見て、9時からは「キイハンター」(のちは「Gメン75」になる)を見るのがもの凄い楽しみだった。平日だと9時には寝かされるけど、土曜日の夜だけは9時以降のテレビを見ることを親も許してくれたんだな。そして、楽しい楽しい日曜日を過ごすんだけど、夕方の「サザエさん」を見終わった後の何とも言えない虚脱感(笑)。「あ〜、これで休みは終わった…明日は学校か…」という現実に引き戻されるあの虚脱感は今でも忘れることができません。それまでのテンションが一気に落ち込み、ある意味で心が折れた(笑)。「サザエさん」のエンディングは休日終了のゴングに等しいものなんです。

 そして、この数年で年中行事になったのが『ハロウィン』だね。いつの間にか広まった感がある『ハロウィン』だが、この3年ぐらいの間で年中行事になった。あくまで個人的な見解だが、今でもこれを日本でやる意味が理解できない。単純に返送してバカ騒ぎしたいだけなんじゃないの?『ハロウィン』の持つ意味を本当に理解している日本人がどれだけいるんだろうか、もの凄く疑問だ。でも日本の年中行事になってしまった感は十分にある。なぜなら、幼稚園で『ハロウィン』をやるようになったのが大きいと思うんだ。5歳までに『ハロウィン』という行事が子供の心に刷り込まれていくんだからこれはもう年中行事にならざる負えないでしょう。ということは、今の子供たちは大きくなったら「ああ、もうハロウィンか…秋なんだなあ〜」と思うようになってしまうんだろうね。私の子供の頃は、新米と秋刀魚が出回ると秋を感じたんですがねえ。ところで、この『ハロウィン』の仕掛け人って誰なんだ?やっぱり、あのネズミの遊園地かなあ(笑)。聞くところによれば、あの遊園地で一番儲かるのは『ハロウィン』の時期だそうな。ということはやっぱり…仕掛け人なのかなあ。

 年中行事というものは時代によって大きく変わってしまうものなんだけど、日本ならではの年中行事を子供たちに伝え後世にもしっかりと残したいもんです。日本人が日本の風土や習慣に基づいて作り伝えてきたものを大切にする心も含めて後世に残してほしいものだなあ。






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