2007_05_01
今回は、ものすごくプライベートで行った鎌倉のお話です。
しかも、今回は、若い娘っ子と二人っきりの散策でした。
といっても私の長女で今年中学3年生になった娘で、
娘と鎌倉を散策するのは二回目です。
最初は、2年前、娘が中学1年生の初夏のころでした。
娘とふたりっきりで出かけるのもそれ以来なのです。
前回は、北鎌倉から円覚寺を拝観した後、
ハイキングコース(と言っても軽登山に近い部分もある)を歩いて
銭洗い弁天に出て、
鶴岡八幡宮を参拝して、江ノ電に乗って長谷寺、大仏を拝観し、
しばし七里ヶ浜で遊んで、江ノ電で江ノ島駅でモノレールに乗り継いで
大船に出るというようなコースでした。
今回は、北鎌倉から建長寺、建長寺の奥の院から
ハイキングコース(このコースが鎌倉で一番険しいハイキングコース)に入って、
鎌倉で最も高い太平山に登って、鎌倉市街地の端の方に出て、
そばを食べ、竹林に感動してから、江ノ電で江ノ島に。
前回は、江ノ島には、行かなかったので
今回は、一番上まで登ってみました。
再び江ノ電で藤沢に出たのでした。
娘は、歴史が好きと言うわけではありません。
現に日本史の成績は、あまりよくありません。
それでも、京都、鎌倉などの古都が好きなのです。
お寺廻りが好きなのでもないのです。
私は、歴史が大好き!鎌倉には、20回以上は、行っています。
市内の主だった地域なら地図無しで行けます。
(と言っても市内には、あちこちに案内板があります。)
言うなれば、鎌倉通とでもいったところでしょうか。
そこで、この鎌倉通の私が選んだコースは、お寺はほとんど見ず、
観光客もあまり来ないハイキングコースと
市内でも有名なそばやさんで手打ちそばを食べて、
私が大好きな竹林を見学するというものでした。
北鎌倉駅に降りたのが、8時半過ぎ。
「さあ、いくぞ!」と、娘と気合を入れてから歩き始めました。
建長寺は、鎌倉五山の第一位の寺で境内は、荘厳に満ちています。
総門、山門、仏殿などを拝観して、
いよいよ奥の院からのハイキングコースへと向かいます。
その奥の院に行くまでが大変なのでありまして、
長〜い長〜い急勾配の石段を登りきらないと着けないのです。
この石段でもうあきらめたくなるのですが、娘の手前、そう簡単に弱音も吐けず、
ヒイ〜ヒイ〜言いながら登ってゆくのでした。
奥の院では、久しぶりに絵馬を奉納しました。
家族の健康と娘の合格祈願を書いてきました。
これから行くハイキングコースは、起伏が激しく、
結構ハードな山登り的コースなのです。
その分、観光客も少なく、一番高い太平山まで行くまでには、
素晴らしい景色が堪能できるのです。
とても鎌倉とは思えない風景が繰り広げられるのです。
健康と足腰に自信のある方には、お勧めのコースです。
途中の茶屋で一休みして(ここでのお勧めは、おでんです)、
一気に山を降りるようにして市街地に戻ります。
そして、次なる目的地のお蕎麦屋さんに向かうのでした。
このお蕎麦屋さんは、以前にも来たのですが、
行列ができていて、時間がなくて、食べれなかったお店なのです。
『今日こそは!』と、開店前に着きました。
ここまで3時間、一番乗りを果たしたのです。
私たちが待っていると、地元の方が次々に列を作ってゆきました。
「どこからいらしたんですか?」「娘と一緒に、東京からです。」
「へ〜随分と、遠くからいらしたんですねえ」などと話すのもまた楽しいもでして、
「お嬢さんも偉いわねえ」などと言われて娘も照れていました。
娘は、初めて本当の手打ちそばを食べて、
少なからず感動を覚え、少なからず喜びを覚える父なのでした。
その後は、私が娘に見せておきたかった報国寺の竹林に向かいました。
絵や写真では、決して味わうことの出来ない本当の竹の色、
竹林の音や匂いを知って欲しくて連れて来たのです。
昔と変わらぬ姿を竹林は、見せてくれました。
でも、残念なことに以前に比べて、竹へのイタズラ書きが増えているのでした。
ナイフで削ったイタズラ書きには、溜息しかありませんです。
日本人のモラルの低さにはがっかりさせられるばかりです。
報国寺で甘茶を頂きました。
くしくも今日は、花祭りの日。お寺の境内で振舞っていました。
私は、20数年ぶりに、娘は生まれて初めての甘茶でした。
呑んだ後、変な顔をした娘がかわいかった。
鎌倉駅まで歩いて、そこから、江ノ電で江ノ島へ。
前回は、登らなかった島のてっぺんまで行ってみようと思って島に渡ったのです。
が、ここまでで大部分の体力を使い果たした私は、石段で登るのを諦め、
有料のエスカレーターで上までとりあえず行ってきたのです。
さらに展望タワーに昇ったのですが・・・・
実は、私、高所恐怖症でして・・・昇ったことを心底後悔したのでした。
展望室から景色を見る余裕もなく、
僅か2分ほどでエレベーターで降りてきました。
娘は、もっと居たかったようですが、
私が有無も言わせず降りてきました。
江ノ島には、昔ながらの射的屋さんがあって、
射的とスマートボールがあって、是非ともやりたかったのですが、
娘が有無も言わせず私をひっぱって通りすぎてゆくのでした。
こうして、私と娘の鎌倉散歩は、無事に終了しました。
もしかしたら、娘と二人でこんな風に出かけることもないかもしれないでしょう。
いつか遠い日に、今日のこの散策が、
ものすごく懐かしく思い出されるにでしょうねえ。
そう、娘の結婚式の日になんかに・・・・.。