わたし・久保田雅人(くぼた・まさと)のまわりで起きた「あんなことこんなこと」・・・。
全国でのイベント裏話や名物・名産、身の回りでのささやかな「出来事」をお話していくつもりです。
お読み頂いたご感想やご意見もお寄せください。
登場人物は、ひょっとしたら、「あなた」かもしれません


番組「つくってあそぼ」が産声を上げて、今年で20年! ...
いやぁ〜いろんなことがありました。
この「日々つれづれ」、これまでは、「旅の日記帳」でしたが
これからは、この20年の舞台裏を、すこしずつご紹介しましょう ... 今回は、その2回目! ... 。



2009_08_01

今年も夏が来て夏休みがやってきました。
今年の私はいつにも増して
工作教室、研修会、講演会が大変に多い夏です。
以前にも書いたと思いますが、
近年、デパート関係のイベントが激減しております。
この夏も皆無です。
なにしろ、ゴロリくんとの共演は、1回だけ、といった状況です。

そんなこんなで、今回は、イベントの思い出話を書きます。
「つくってあそぼ」のイベントは、
番組がスタートした直後から始まりました。
1990年4月に番組の放送が始まり、
その月のGWから『番組宣伝』を目的にスタートしたのです。
初めてイベントを行った場所は、
千葉県船橋市のデパートの屋上でした。
ステージに上がって驚いたのは、お客様の多さでした。
今でもはっきりと憶えています、
屋上から溢れんばかりの人、人、人。
番組が始まってひと月も経ってもいないのに、
こんなに多くの皆さんが来て下さるとは
思ってもみないことでした。
その後も、各地を廻りましたが
本当に多くの方々が来てくださいました。
その頃の私といえば、
番組で覚えたての工作をステージで再現するのが精一杯で、
お客様とのやりとりなどは思いもよらぬ状態でした。
覚えたばかりの工作を必死に思い出しながら、
間違えながら作ることに懸命で、
それこそ『周りが見えない』状態です。
今思えば折角来てくださった皆さんに
失礼なイベントだった気がします。
そんな形でスタートした私のイベントです。

数々のイベントをこなすうちに徐々にはですが、
お客様のことも見える(!)ようになり、
子供たちの気持ちを掴める様になってきました。
それに伴うように、
今まで、イベントで数々のアクシデントも経験しました。
その中から一つをご紹介しておきます。

福岡県直方市で行ったイベントは、川べりが会場でした。
ステージにいたっては、岸からすぐのところとはいえ、
川の中に設置されていました。
その年は、九州全体が雨不足で渇水で
給水制限が九州各地で行われている時期でしたので、
「今日も雨は降らないだろう」と誰もが思い
雨対策は全く準備されてませんでした。
午前の部は、カンカン照りの晴天の下に無事に終了。
しかし、午後の部の開始時間が迫るに合わせるように
大きな雨雲が迫ってくるではありませんか!
「まさか!」と誰もが思った瞬間に降ってきました。
始めは、ポツポツの降りが、
土砂降りに変わるのにほんの数分でした。
『土砂降り』という言い方では、
物足りないもの凄い降り方でした。
すると!見る見るうちに川の水位が
上がってくるではありませんか!
あっという間にステージは水没し、
ゴロリくんを高いところに避難させ、
私もずぶ濡れの靴を脱ぎ捨て裸足で
ステージ裏で少しでも濡れない場所を探して
荷物を抱えて駆け回りました。
それらが一段落して周りを見ると、
なんと、音響機材がずぶ濡れと言おうか、
雨に濡れるがままの状態だったのです。
主催者側は、誰も雨を予想すらしていなかったので、
シートもなにも用意していないので、
全ての機材は
雨に打たれるがままの状態になってしまいました。
こうなってしまうと
ただ呆然と見守るだけになってしまうものでして、
手のつけようがありません。
音響機材は、使い物にならなくなり、
一切のマイクは使用不能、音が出せなくなったのです。

こんな天気の中でも木下や軒下で
イベントの開始を待っていてくださる
親子連れがいるではありませんか。
「何かせねば、男が廃る。」
「このまま帰らせては、申し訳がない。」
そこで、緊急時用の拡声器を持って
裸足のまま足首まで水に浸かりながら
水没したステージに出て行きました。
「え〜、みなさま〜、見てのような状況に〜なりまして〜、
マイクも〜使用できませので〜」といったようなお話をして、
待っていてくださった方にイベント中止をお伝えしました。
後にも先にも本番で拡声器を使ったのは、この時だけです。
拡声器で話をするなんて
ほとんど避難訓練ですよ、この状態は。
でも、お客様は、滅多に見られないものを見れたわけだし、
私もある意味でいい経験をさせてもらいました。

この時以来、
どんなアクシデントにも驚かなくなったのは事実です。
他にもいろいろなアクシデントを経験して今日に至っています。
これ以外の思い出のアクシデントも改めてご紹介したいです。
お楽しみに。













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