2009_10_01
今年の夏は、いかがお過ごしでしたか。
思ったよりも暑くならず、暑がりの私にとっては、
ありがたい夏でした。
そして、例年に負けず劣らず多くのところからイベント、
講演のご依頼を頂きありがたい夏でした。
この「日々つれづれ」では、
私の行った先々での出来事などを紹介してきました。
北は、北海道から
南は、鹿児島(実際には沖縄にもお伺いしてます)まで、
様々な思い出やエピソードを書いてきました。
本当に思えば遠くに行ったもんだと
自分で書きながら改めて感心している次第です。
では、逆に「一番近いところは?」・・・・ということで、
今回は、そんな思い出をご紹介します。
さて、今までにお伺いした中で一番近いところ・・・
それは、私の子供たちが通っている小学校、
しかも住んでいるマンションの裏にあり、
ベランダから教室が見れる程の近さです。
徒歩2分、ダッシュで1分といった近さです。
長女が3年生の時のことです。
当時の学年主任の先生から「親子のお楽しみ会」
という名前だったような気がします。)に
親子の工作教室をやってもらえないかというお話を頂きました。
私、こう見えて結構な恥ずかしがり屋的要素を
十二分に持ってる人間です。
初対面の方の目を見ることが大の苦手で、
昔から礼を失すること甚だしいのです。
そんな人間が実の娘の通おう学校で工作教室など
恥ずかしくてできません。
ですから、お話を頂いた直後に
お断りをしようと考えたのですが、
電話でお断りのお話をするのも失礼かと思い、
先生にお会いして直接お断りしようとしました。
学校に行って校長室に通され、
お待ちすること数分でドアが開き、
主任の先生がいらっしゃったと思いきや
なんと教頭先生がこちらに満面の笑顔で
向かってくるではありませんか!
そして教頭先生の第一声が
「いや〜この度はありがとうございます。
ご無理を言ってすみません。」・・・・
「いや〜こちらこそ、よろしくおねがいいたします。」・・・
『え?俺、なに言ってんだ?
なんで自分からOKの返事なんかしてんだ?』
人間の職業的反射言動とは恐ろしいもので、
私共のようなタレント業の人間は
『宜しくお願いします。』といわれれば、
必然的無意識の内に『ハイ、こちらこそ宜しく』的返事を
してしまう病に罹っております。
瞬間的に反省しつつも今さら断ることもできず、
話はその日のうちにとんとん拍子に決まっていきました。
ということで、3年生の親子工作教室は、
私の本心とはかけ離れた部分で実現しました。
さあ、当日です。
体育館に3年生の親子が左から
1組男子、1組女子、2組男子、2組女子、
3組男子、3組女子と背の順番で座っております。
『あ、しまった!』その風景を見た私の心の第一声です。
私の娘は、クラスで一番背が低かったのです!
つまり、自分の足元に娘がいるのです。
しかも今日は、『親子』の工作教室ですよ、
お父さんが今、こうしてここにいるということは、
必然的にお母さんが一緒に座っているわけですから・・・
そうです!なんと、
妻と娘が足元に座っている状態の工作教室なのです!
『どっひゃ〜』としか言いようの無い状況下なのです。
私、何が恥ずかしくていやかといえば、
親族に見られることなのです。
まあ、それでも今さらやめられる訳もなく、
工作教室は始まりました。
本日の工作内容は、
牛乳パックをポンプにして空気を押し出し
その勢いで折り紙で作ったロケットを飛ばして遊ぼう、
という文章だけだと
なんだか殆ど理解できないとは思いますが、
そんなちょっと難しい工作に
親子でチャレンジしてもらいました。
ここでささやかなトラブルが発生したのを
憶えています。実は、妻は不器用なのです。
それも人並み以上の不器用さなのです。
この日も私の工作を目の前で見ているにもかかわらず、
しっかりときっちりと間違えて作ってました。
それだけならまだしもその間違った作り方を
隣のお母さんに教えてるではありませんか!
私、思わず、身に着けてたワイヤレスマイクのスイッチを切って
「なにやってんだよ、それ違うよ。
亭主が目の前でやってんのに間違えんなよ」と、
小声で言ったのでした。
『え?どこ違うの?え?なになに?』妻は、
おどおどしてました。
そんな事も今では、いい思い出です。
それ以外は、何事もなく無事に終了。
その後も次女の時、長男の時にも
工作教室のご依頼のお話は頂きましたが、
すべて丁重にお断りをさせていただきました。
もちろん、自分の恥ずかしがり屋の理由が第一ですが、
あらためて思い知らされた妻の不器用さも
大きな要因になっております。