2010_04_01
いや〜ついに4月になりました。
そして、「つくってあそぼ」が放送開始満20周年を迎えました。
これも皆さんのご支援の賜物です。
本当に本当に有難うございます。
1990年4月3日水曜日午前10時30分にスタートをしまして、
今月で満20年になりました。
番組が始まった頃は、
まさかこんなに長く続くとは思いもよりませんでした。
まあ、せいぜい頑張って1年か2年続けばいい方かと
思っていたのも事実です。
私にとっては、生まれて初めての主演番組でしたが、
そんなにテレビ業界に詳しいわけではありませんでした。
それまでにテレビに出たことはありましたが、
端役、チョイ役、エキストラばかりでした。
例えば、「マジカル頭脳パワー」というクイズ番組を
憶えていらっしゃいますでしょうか。
そのクイズの出題は、
ほとんどがコントでの出題だったのを
憶えていらっしゃいますか。
そう、その出題のコントに出てました。
こんなのがありました。
私が、アラブの悪い王様の格好で
廻りに女性をいっぱいはべらせて
「わははは、お前達は、わしの言うがままじゃ!」と
威張りちらしていると、
それを見ていた神様が怒って、
魔法をかけて、
『王様を角が2本、しっぽが1本の動物に変えてしまいました。
さて、その動物とは何でしょう?』というものでした。
答えは、『羊』です。
『王という漢字に角を2本つけて、
尻尾を付けると羊という漢字になる』ということです。
そうしたら、王様のシーンを撮り終えると、
今度は、羊の着ぐるみを着せられ、
それまではべっていた女性陣から殴る、蹴るの暴行を受け、
挙句に宮殿の階段から、転げ落ち、
最後に「め〜」と力無く泣く役でした。
それから、初めて、映画に出たのは、死体の役でした。
最初から死んでいて
画面の隅に映っていたかどうかも解らないような役(?)でした。
ギャラは、交通費込みで3000円でした。
また、カラオケのバックのドラマ(?)にも出ました。
それもとんでもない役で。
真夜中の新宿の公園でイケメン男が
後姿の可愛い女性に声をかけるとオカマだったというもので、
そのオカマ役でした。
もちろん、セリフなんてありません。
夜中のマイクロバスの中で化粧をされ、
ドレスっぽい衣装を着せられ、
きつきつのハイヒールを履かせられました。
よたよた歩くと
「へたくそ、女がそんな風にあるくか!」と
怒られとのを憶えてます。
恐らくもう出回ってないと思います、
なんせ、20年以上も前の作品ですし、
私としては、誰にも見られたくない作品です。
ただ、女装した顔がなんとなく母親に似てました。
おふくろ・・・ごめん。
そんな役しかしたことのない私が、
いきなりの主演ですから、
何をどうしたらいいのか
まったくわからん状態のまま番組はスタートしたのです。
その当時は、番組の収録済み分をストックしておくために
毎月2本は、収録がありました。
その上、最初の頃は、
番組の中で流れる歌も歌ってましたので、
その録音もしなくてはならないのでした。
そんなものですから、
本人がわけがわからぬままどんどんと進んで行き、
アタフタしてるまに歳月だけが流れていくのでした。
とにかく言われたことをこなすのが精一杯の状態です。
いや、正確に言うと、
「こなそうと努力するのが精一杯」でした。
なにが大変だったかというと
『しゃべりながら作る、演技をする』ことです。
ものを作るのは、子供の時から大好きでしたし、
多少の自信もありました。
でも、そんなもんは「あっ」という間に砕け散りましたよ。
セリフに夢中になれば、手元が止まるし、
造るのに夢中になれば、無口になってします。
NGの大連発の収録が続き、
スタジオが言い様のない暗い空気が漂いました。
それだけに「こりゃ、1年も使ってくれないかも、
いや、半年もつかなあ〜」と
真剣に番組の寿命を考えていました。
その私が20年の長きに渡って努めさせてもらえるとは・・・
本当にありがたいの一言に尽きます。
今年は、初心に返り、
あの頃の初々しい心で番組に臨んで行こうと思います。
もう、あの頃の体型には戻れなくても、
せめて心だけは、あの頃に・・・・(笑)。