2011_11_01
やっと涼しくなってきました。この時期、体調管理が難しいです。皆さんも風邪などひかぬよう十分にお気をつけください。
このところ私も体調がすぐれなくていささか心配な日々が続いております。やっぱり歳なんでしょうか、季節の変化に体が付いていかなくなっているのも事実です。
着る物にも気を使いますよね。本番前はいささか寒いんですが、本番中は暑くてたまりません。だから、長袖の衣装だと暑すぎるのでまだ半袖の衣装ですが、見てるお客さんからすれば、「え?まだ半袖なの?」ということになるでしょう。番組に衣装は、99%以上長袖です。いつ、どの季節に再放送をしてもいいように長袖です。絶対に夏にしか再放送しない「水遊び」的なものは、半袖ですが、それ以外は長袖ということなのです。でもさすがに11月ともなれば、長袖にしないと変でしょうねえ。
さて、この時期に困ってしまうのが、テープが着きづらくなってくることです。寒くなってくるとセロハンテープの着きが悪くなってきます。なにしろセロハンテープを使わずに工作をするのは非常に困難でして、工作の99%以上の作品で使ってます。テープの着きの悪さで季節を実感するのは、私ぐらいでしょう。
以前、さっぽろ雪祭りイベントでの事です。
大通公園会場の氷のステージでイベントをやったのですが、セロハンテープは言うに及ばず、粘着力が強力な布テープすら凍って、まったく着かなくなってしまったのです。気温がマイナス10度以下のステージなんて考えられます?しかも本番直前から吹雪いてきました。それでも中止にはしてくれず…いや、中止せずに行いました。
ステージに上がって、いつもの通りにちゃべろうとしても口が思うように動かないんです、寒すぎて。用意していた工作材料には、雪が積もってました。本当の話ですよ、雪で材料が見えなかったんですから。雪に埋もれた材料を掘り出すようにしてから、工作をするなんて考えられます?だから、テープ類は全滅です。全く役に立ちませんでした。本来はテープ類で止めるところを輪ゴムやホッチキスを駆使して何とか誤魔化す…いや、作っていくしかありませんでした。
そして、私の横では面白い現象が起こっておりました。ゴロリくんです。
すみませんが、ここから先は、子供たちの夢を壊さぬよう「R−6」でお願いします。
ゴロリくんには、体温がありません(笑)。そこに雪が降りつけると、さて、どうなるでしょうか?そうです、溶けずに積もっていくのです(笑)。ゴロリくんが白クマになっていったのです(笑)。さらに恐ろしい出来事が起きました。いくら極寒のステージとは言え、ゴロリくんの中は、それなりに熱くなります。そうすると、どういう現象が起きると思いますか?ゴロリくんの首回りと口から湯気が出てくるではありませんか!しかもそれなりにモウモウと!
「こんなの子供たちに見せていいのだろうか?」と悩みつつもステージを続けるしかなく、「でも、やっぱりまずいよなあ〜」と考えた私は、急にテンポアップで進めてました。ゴロリくんだけではありません。見ている子供たちにまで雪が積もって来てるではありませんか!もうほとんど昔話の『かさじぞう』のように降りしきる雪の中、じっとたたずんでいました。
心から感謝、感謝の私です。みんな、本当にありがとう、でもね、ゴロリくんのこの姿をもうこれ以上、君たちには見せられないんだ。そう心の中で叫びつつ、急速に話をエンディング方向に進めるのでした。そして、「それではみなさん、さようなら。」と、ステージを〆て、帰ろうとしたその瞬間、ゴロリくんが私の腕をつかんで離さないのです。それも力強くしっかとつかんで。
こんなことはそれまで一度もなかったので、何が何だかわかりませんでしたが、ゴロリくんの腰の引けた姿を見て、ハタ!と気づきました。「見えないんだ!」自分の体の中から発生する湯気と吹雪のせいで、目が曇ってしまって、な〜んも見えなくなっていたのです。氷のステージは、なんと高さ2メートル以上あって、周りはすべて真っ白な世界。そんなところで、視界ゼロなんて、怖くて当たり前ですよねえ。腰が引けても仕方ないですよ。
でも、そんな姿のゴロリくんを子供たちに見せていいものだろうか。ご老人の介護をするかのように、ゴロリくんの手を引いてステージをそそくさと下りました。雪にも負けず最後まで見てくれた子供たちには、心から感謝、感謝でしたが、あんな姿のゴロリくんを見せてよかったのかなあ〜と、今でも悩んでます。ある意味では、普段見れないゴロリくんの姿を見れたので、ラッキー!とも言えなくもありませんが・・・。
これからどんどんと寒くなっていきます。みなさんも体には十分気を付けてくださいね。私たちも寒さに負けず、イベントに講演会と頑張ります。