2012_01_01
新年あけましておめでとうございます。今年も大変な一年になり予感がします。みなさんはどのような年末年始をお過ごしになっておりますか。私は、毎年、年末は休みます。紅白は絶対に出ませんし(笑)、呼ばれもしません(爆笑)。
といっても全く自由に休めるわけもありませんよ。大掃除もしなきゃいけないしね。子供らと言えば、手伝いもしないで、ここぞとばかり、遊びまくってます。小さい時は、大掃除の戦力になるわけもなく、ただ邪魔ばかりでしたね。「○○ちゃんちに遊びに行っといで。」なんて言って、追い出したこともありました。そうすれば、少しは掃除が、はかどったものですが、数時間もすると今度は、友達を引き連れて帰ってくるではありませんか。「はは〜ん、そう来たか!」どこの家でも同じで、戦力外の邪魔ばかりする子供たちを「どこかの家に行かせる」ことで、そのうちに大掃除をしてしまおうということなのです。どの親も考えることは、同じなんだなあ、と考えつつも、さ〜て、どうしたもんかなあと考え込まざる負えない事態なのでした。
やがて、子供たちも成長して、若干ですが戦力になってくれました。子供にしたら「大掃除」なるものに興味を覚えたのかもしれませんが、窓ふきや台所の片づけなどを手伝ってくれましたねえ。そして、子供の楽しみが、障子紙破りです。私もそうでした。この時ばかりは、堂々と障子破りができるので、楽しかった。気分は、空手家で「アチョー、アチョー」言いながら、障子紙を平手突きで片っ端から破いていったもんです。結構気持ちがいいですよ、あれ。大人でもちょっとしたストレス解消になるんじゃないかなあ。そして、調子に乗りすぎて、障子の桟まで折って、親父にこっぴどく怒られました。そんなもんで、子供と一緒になって、「アチョー、アチョー」言いながら、障子紙を破いたものでした。はしゃぎすぎて、かみさんに怒られました、「いい歳して何やってんの!」こういう点、女はロマンが無い。こういう点、男はロマンチストだ!そうした時代も束の間でして、子供たちは、年末もやれ部活だ、やれ友達と約束があるなどと言って、大掃除も障子破りも見向きもしてくれなくなりました。仕方がないので、私一人で、「アチョー、アチョー」言いながら破いていたら、「一人で何やってのよ!早く済ませて!」とまた怒られた。ほんと、女はロマンが無い、男はロマンチストなんだ!
年末の大掃除ですが、大変だったのは、私の材料の画用紙たちの整理でした。実は、昨年12月6日で、私が20年来通い続けた、買い続けていました「事務用品・文具 やまざき」さんが閉店になりました。本当の残念でなりません。閉店セールの日にお伺いしたところ、奥様が私を呼びとめました。「わくわくさん、(ここでは、バレバレでこう呼ばれてました)お店が終わったら電話しますから、こっそり来てくれます?」「え?なんですか?」「お店に残った紙をあげるわ。」「え!どういうことです?」「実はね・・」奥様のお話によると、文具店が閉店した場合、ペン類やハサミ、定規、PC付属品などは、卸の業者さんが引き取ってくれるのですが、色画用紙、ケント紙、上質紙といった紙類は、引き取ってはくれなくて、廃棄処分になってしまうとのことでした。「捨てるくらいなら、わくわくさんに使って欲しくて。だから、差し上げますよ。」というお話でした。
私とっては、本当にうれしいお話でしたが、悲しいお話でもありました。「廃棄」だって!どこのお店も紙類は引き受けてくれないそうで、捨てるしかない、とは実に悲しい話ではありませんか。「もったいない」という言葉ばかり教えようとする教育界の皆さん、この実態を子供に教えないのですか。全くの新品のまっさらの紙たちが、無意味に捨てられていくんですよ。紙たちは、「まだまだ、俺たちは働けるだ!」と、叫んでるんですよ。なにより、紙たちを作った人たちの心の叫びを聞きましょうよ。やれ、経済的じゃない、もうけが出ない、そんなことばかり優先で考えているから、こんなことになるんでしょう。紙を作るための資源の大切さを訴えるのも必要ですが、その紙を作った人たちの心も考えましょうよ。そりゃあ、工場で、人間の手をほとんど経ずして出来上がった紙たちかもしれませんが、どこかに必ず人間の心が入ってるはずです。そうしたささやかな人間の心を忘れないで欲しいのです。どんなに優れたハードウエアでも、それを運用する人間の心がどれだけ重要なのかということを忘れてはいけないのです。もっともわかりやすい例が原発です。こう言えば、解りやすいと思います。
話を戻します。私は結局、タクシーのトランク2つ分の紙類をいただきました。本当にありがたいことです。「わくわくさんに持って行ってもらって、使ってください。」と言ってくれたお気持ちを生涯忘れません。そして、お約束します。この子たちを無駄なく、立派に働かせてあげると。やまざきさん、本当にありがとうございました。